お先に上がります。お疲れ様でした。

今日は雪が降って、吹雪いていて、昨日ラジオでレミオロメンがやたらかかっていて、山桜も咲いてきれいだったのに、2月にはあんまりなかった冬らしい冬みたいなのが思い出したように来たのだ。

彼が我が家に来たのもこういう天気、こういう日だったらしい。
事務所の玄関に上がりこんで、小さく丸まって寒さをしのいでいた。でも皮膚病がひどくて、毛がそんなにないもんだから、丸くなったって寒かっただろうに、必死で自分を暖めようとしていたそう。
当時存命だった我が家の初代黒猫最強伝説氏はそれを、ストーブがんがんの事務所の窓から見下ろしていたらしい。

皮膚病はとてもひどかった。当時は大学生だったから、実家に帰ってきてみたら、毛も生えそろわない毛玉が階段のところにいて、必死に俺を威嚇していた。かわいいったらない。

石原裕次郎みたいにブラインドを手でちょいと下げて、外を眺めるのが好きだった。
雪が降っているのをそうやって見ていた。

「おじさん」は、確定申告の大詰めの時期だってのに、先にあがっちゃったよ。でも俺らときたら、確定申告が終わっても、そのあとも法人の決算もあるし、ずーっとまだまだお疲れ様じゃないし、上がれないのだ。

日本全国のあちこちで吹雪いているのは、彼の仕業かもしれないと思う。
かなり寒くて鼻とか耳がツンツンするといいよ。

とりあえずお疲れ様。