シークレットブーツ
ハイハイ!っと前線で張っていた私は手を上げたのだ。
そこにドンピシャのタイミングでパスが出てきた。
私はエイ!とばかりにオフサイドラインギリギリ、飛び出した。
まるで、マルコム・クリスティ!
しかし、私はクリスティではない。こういうのが下手だ。
案の定、DFはごいっとラインを押し上げて、一様に手を上げてオフサイドを主張している。
ああ、やっぱりそうなのか。
しかし、線審は旗を揚げていない。
図らずもGKと1対1!
どうする俺!枠をはずしたらどうしよう!
ゴールまで6m。俺はクライファートになるのか、ヘナギサワになるのか。
それとも…
てか、今、なりてぇ…
今、宇宙開発したら、どんなにオイシイか!
このバトン、そんな気分イレブン。