Sing Sing Sing

昨日の夜からずーっと頭がスウィングしたまんまです。

今日はアドマーニ西山シェフ率いる「 イタリア料理探検隊 」の研修会ということで、鹿屋の「 えこふぁーむ 」さんにお邪魔しました。

とにかくすごいところで、食べ物に興味のある方は一度は見に行く価値のある、ものすごい農場でした。
付け焼刃でもの言うとボロでるので、私の目でみた感じで言うと、耕さなくなった荒れ放題の休耕地を、電気柵で囲って、そこに豚さん(六白といわれる鼻、四本の足、尻尾が白い黒豚)を放牧して、豚さんたちは草を食べて鼻で土をほじくり返して、草刈りと耕すのと、土作り(糞をするから)を加勢。豚は草のほかに乳酸菌発酵させた飼料を食べて、そのおかげで豚のくさいにおいは全然ないし、糞もくさくなく。
そこで野菜を育ててみたり。(今日は、白菜、チンゲンサイ、水菜、大根、ほうれん草をいただきました。)
豚は通常、ブロイラーで、去勢して、せまい豚舎で、無理やり太らして出荷すると8ヶ月で成豚になるらしい。豚は意外とストレスに弱いらしく、ストレスが肉質に与える影響は大きいんだと。
えこふぁーむさんでは、極力自然に近い状態で豚を育てたら、はたしておいしい豚はできるのか?という実験的な豚の生育法を実践しておられ、豚の生育法ではタブーとされる、山の斜面で飼育したりしていた。なんとなく、「これこれこういう飼育法じゃないと、おいしくならないとかタブーだとか言われるけど、ほんとにそうなの?」と思ったことを実践しているそうだ。山の斜面を豚さんが走り回ったり、駆け上がったり、鼻で気の根っこほじくり返して食べてたり、そりゃあすごかった。

(豚、力強いらしくて、しゃれにならないらしい。体当たりされると軽く吹っ飛ばされるらしいし、豚さんたちにとってはあまがみでじゃれてても、人間からすると、万力で締め上げられて、普通に襲われてるのとかわらんらしい。やたらと泥をつけたがるらしい。おまけに賢い生き物で、人を認識(餌くれる人、初めての人、いい人、悪い人etc...)するんだと。気に入られると、こってりご接待(すりすりされてどろまみれ、あまがみされまくり)されるということだった。)

ap bankの厳しい融資の審査に通ったらしく、年に数回、ミスチルの桜井さん、見学に来たんだってさ。)

で、その問題の豚肉ですが。超うまい!こんなにうまい黒豚は初めて食べた。
今日は西山シェフの手による、しゃぶしゃぶと、ソテーをいただいた。
しゃぶしゃぶは、いわゆるあくがでなくて、透き通った脂が層を作るくらい。野菜煮るだけでも、十分豚の味がついておいしくなり、白菜だけでもぼりぼり大量に食べられてしまった。
野菜がとにかくうまい。白菜が甘かった。
ソテーはもう、驚異的。ジューシーなんだけど、こってりしてなくて、口に残る脂が全然どろっとしてなくて、さらっさらで。甘みがあって、肉質も柔からず硬からず。

ミンチも、ロース肉の尻尾のほうを使ってるということで、西山シェフがひき肉と大根の葉のアーリオオーリオを作ってくださったのだけど、これがまた驚異的においしくて、食べにくくてさらに残っていたひき肉を、スプーンですくって食べた。

で、そこでえこふぁーむの方と農業などについて語り合い、大変有意義な時間になったのでした。
あ、スーパー・サイズ・ミー!の話でも盛り上がって面白かった。

少しだけど、ビールや赤ワイン飲んだので、帰りのフェリーで船酔い気味になり、鴨池港に駐車しといた車の中で、一時間少々寝て帰宅しました。

垂水フェリーのうどんはうまかった。