マーブルおじさん その1

マーブルおじさん。
人間で言うと、50代前半。毛色が前と比べてだんだん薄くなってきた。まさにロマンスグレーの似合うたそがれおじさん。

たまになにかしら必死になる。外に出るためにガラスの窓を必死にひっかいたり、よほど気に入らないことでもあるのか必死にメルちゃんにネコパンチしたり。

立ったまま、後ろ足で頭をかける器用なおじさん。

デブ言われるが、我が家のにゃんこさんたちでいちばん軽い。毛が多くばふばふしてること、背骨が一本足りないばっかりに、いろいろ圧縮されているのでデブに見えるらしい。

みかんとさつまいもが大好物。好きなにおいはサロンパス
せんべいも大好きだが、食べ過ぎて結石になり、大手術を経験。以後医者から止められている。

得意な技は巴投げ。野良猫と戦っているのを見たことがあるが、その野良猫は投げ飛ばされ、宙を舞った!

最近、涙もろい。

もちろん雑種野良猫だった。
ある雪の降っていた冬の晩、子猫だったマーブルおじさんは、文字通り死にかけた状態で、我が家の事務所の軒先に倒れていた。
それをミューさん(故猫の人。初代黒猫。)が事務所の中から見つめていて、方や暖かい事務所の中で何不自由なく生活していて、方やカイセン(皮膚病。進行すると衰弱死する。)に冒され、寒い外で死にかけ。
自分ちの玄関で死なれてはいやだし、かわいそうなので、その日は玄関に入れてもらい、ダンボールの中に雑巾を敷き、さらに雑巾を掛け布団にして宿泊させた。

次の日、カイセンがひどく、このままではどっちみち死ぬということで、病院へ。
そこで病院の奥様が「まあ!この子はきれいになるよ!」と言われたので、それを聞いた母親が「じゃあうちの子にする!」と宣言。
あの一言がなかったら、マーブルおじさんは今頃どこでたそがれていただろうか。

仕事場のサーバーの上や、ハブの上で寝るので、毛が端子やファンに入り込み、掃除が大変なのであります。